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木曽 竣太 
KISO SHUNTA

社会を読み解く上で重要なのは、“歴史を読み解くこと”だと考えます。特に日本。日本は非常に特殊であり、歪んだ国です。何故歪んでいるのか。そのきっかけは明治維新、日本の近代化政策にありました。まず、近代化を進める上で重要なのは、個人のあり方を尊重する“個人主義”の充実です。欧米諸国は、それをおよそ三世紀に渡って定着させました。しかし、日本は、プロイセン(ドイツ)式の君主制国家の樹立を目指して、近代化政策を急速に進めた為に、個人の尊厳が軽視された歪な近代化を遂げてしまいました。日本の近代化は、個人の自由なあり方を否定して全体主義的な風潮を煽り、それはやがて日本のファシズム的政権を助長する事になります。全体主義的風潮は今の日本にも根強く残り、良くも悪くも現代日本に強く影響しています。このように、歴史を読み解く事が、混沌の現代社会を読み解くヒントになり得るのです。  今回は、明治維新の立役者 “西郷隆盛” をモデルとした小説を書き、日本近代化の功罪、そしてその先に切り込みました。

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